IMPの面々と白馬鑓温泉を絡めたスキーツアーに行ってきた。
3人は日帰り、2人はテント泊で。
北アルプスの秘湯といえば、①高天原温泉、②仙人温泉、③阿曽原温泉、④白馬鑓温泉、⑤湯俣温泉あたりだろうか。
登山しながら温泉に入れるところは少なからずあるが、自分の実力で雪の時期にも行けるのは白馬鑓だけか。あと可能性がありそうなのは高天原だが遠いな…
白馬鑓温泉はGWに日帰りでも行ったことがあるが、今回はテン泊で入浴しながらの朝日ってのを見ようとでかけた。
前回と異なり猿倉台地の雪は少ない。
2年前の猿倉台地。ずっとスキーで歩けた。
今回の猿倉台地、藪の多さが違う。
雪がたっぷりあった2年前は、登山口から小日向のコルまでの所要時間は行きで1時間45分、帰りで18分だったのが、
今回は行きで2時間20分、帰りで1時間20分かかっている。
シートラで藪が多いのは大変です。
そのかわり温泉前の斜面のデブリはGWの方が多く、今回はある程度落ちきっている印象だった。
2年前の烏帽子岩の下。
今回 同じ斜面を上から見たところ。落石が多い。
GW明けくらいがちょうど良いのでしょう。
前回一人でルーファイしつつ行動したので、地形とルートは頭に入っている。
やはりたまには一人で行動しないとルーファイのトレーニングにならない。
小日向のコルから先のコース取りは、登り返しの最下点が分かっていたし見えていたのでまっすぐ向かうのみ。
前回と異なり藪は多いし沢が一部露出しているしコースは限定されたがうまく雪はつながっていた。
帰りは少々沢を歩いて超えたり、登り返したりが必要になった。
行きのルーファイ中。
こんな沢超えも帰りはあった。
小尾根の雪切れを少し歩いてまたげば、あとは鑓温泉まで登るのみ。
少し鱗で歩いてみたがダメ。鱗+クトーが現実的な使い方かな。
とはいえ、今回はシールトラブルにも泣かされた。
鱗板はもう今シーズンは使わないだろうと思い、より細板用にシールをカットしてしまったからだ。
故にエッジは完全に丸出し。斜行が滑る。直登の方が登りやすい。シールのグリップ自体は良いので何とかなった。
しかし翌日には粘着力が全く無くなり、ダクトテープやスキーバンドのお世話になった。ツアーでのシールの養生はなかなかに難しい。
少なくとも糊の継ぎ足しは必須だな。
温泉は一日目にみんなで1度入り、二日目は朝とテント撤収前に入った。
温泉からの朝日。最高です。
素晴らしいロケーションと開放感、爽快感。
毎年でも来たい。
白馬鑓のピークは初めて踏んだ。
これまでに2回チャンスがあったが、一度目は稜線の強風で断念。ソロだったし。
二度目は夏に栂海新道からの朝日岳・雪倉岳・白馬三山の予定だったのだが、白馬岳山荘での宿泊時にかなり辛い腹痛になってしまい、最後の杓子岳・白馬鑓ヶ岳・鑓温泉コースを端折って白馬乗鞍側に降りてしまった。
視界がある中で歩いてみたら、本当にいい稜線だった。
ここはやはり白馬岳から南に向けてつなげたい稜線だ。
夏に再訪しよう。テントを背負ってどこまでもだ。
一日目の滑走は稜線下の雪渓上端から。上部は心地よいザラメ。下部はデブリや縦溝などでやや重いザラメ。まぁこんなもんでしょう。
二日目の滑走はさらに清水谷側の滑走が追加された。
ずっと滑って行けそうだが、2280mあたりの白馬岳側への登り返しポイントあたりはよく見えなかった。もうかなり通過は困難だろうと思われる。
この日は時間的にも二人の体力的にも2730mあたりまでの高度差200mの滑走に留めた。
また来年ガッツリ滑り込みたい。
対面の旭岳周辺も楽しそう。このエリアはまだまだ足を運ぶことになりそうだ。
白馬鑓に登り返した後は、登山道脇の2860mあたりからドロップ。登ってくる途中に見える最も高い場所。
急ではあったが雪は緩んでいたのでそう怖くはない。ところどころある岩やハイマツを避けるようにヒャッハーした。
あの右端から滑ってきましたぞと。
やはりいい斜面で楽しかった。
帰りの猿倉台地のシートラは苦痛。雪があれば20分かからないのに…
最高点の標高: 2905 m
最低点の標高: 1217 m
累積標高(上り): 3821 m
累積標高(下り): -3868 m
平均ペース: 4.11 km/h
総所要時間: 09:31:25
今回のザックはMammutのtrion guide proを使った。容量は十分だが、クトーとアイゼンは外付けの別パックとした。
ただし好天であることが分かっていたから防寒装具は最低限にしただけで、4シーズンシュラフや厚手のダウンジャケットを持ち込むと入り切らないかな。
フレームがザックから飛び出しており痛々しい。いいザックだし愛着はある。
治せるのか??
少しあがいてみようか。