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疲労骨折

スタッフの身に起こった話。

 

20代後半の見るからに健康そうな女子。独身、出産経験なし。

学生時代に陸上競技経験があるが、近年は運動習慣がなかった。

金沢マラソンに向けて6ヶ月前から走り始めて、徐々に強度を上げて最終的には月200kmほどの走行になったとのこと。

大会直前に膝内側に痛みが生じた。開業医からもらった痛み止めでごまかし何とかマラソンは走りきったが、その後痛みで歩けないため病院に行った。

レントゲン撮影では全く分からなかったが、MRIを撮ったら膝の内側に疲労骨折が見つかったという。

 

金属とて疲労破断は起こす。

骨は金属とは異なって生きている。常にターンオーバー、別の表現ではremodelingという作業で機械的ストレスのかかる部位の補強を自ら行っている。

その結果、ストレスのかかる部分は骨の中の基質(カルシウム成分など)が増えたり厚みが増したりする。

ストレスのかかり方によっては、盆栽の木の幹のように骨も曲がっていったりもするのだが。

 

しかし、そのremodelingが間に合わないくらいに繰り返し同じ刺激が加わり続ければ、そのうち破断を起こして骨も折れる。

疲労骨折である。

 

小児の場合は骨の成長がまだ終わっていないために強度が足らず疲労骨折的な事象が多発する。

軟骨に損傷が発生するので骨端症という。いわゆる成長痛というあれだ。

加齢が進むとremodeling(≒骨の新陳代謝)のスピードががくんと落ちる。骨粗鬆症で骨の強度自体も落ちる。軽い負荷でも疲労骨折のようなことが多発する。

「いつの間にか骨折」っていうのに近い。

 

彼女の場合はどうなのだろうか?

実は何らかの代謝的な問題で骨粗鬆症が進んでいるのかもしれない。

走るところを見ていないのだが、もしかしたらストレスのかかりやすいフォームなのかもしれない。

トレーニング内容に何か問題があったのかもしれない。

 

普通に考えれば純粋なオーバーワークで、練習がremodelingを上回ったのだろう。

 

「痛み」というサインが出ているのだから、

結局のところは、何事も過ぎたるは猶及ばざるが如しということ。

自分の体の声をちゃんと聞かないといけない。

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