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中宮道-大汝峰-楽々新道

残雪期の中宮道の稜線はどうなっているだろうか?見に行ってきた。

日付

2021年6月5日(土)-6日(日)

メンバー

ソロ

天候

5日の天気図、6日の天気図
南岸に梅雨前線が停滞している。
実際の天候は1日目晴れ、2日目曇り時々晴れ。
高曇りで終始視界はあった。

アクセス

新岩間温泉駐車場に車デポ。温泉は休業中、トイレも閉まっている。
MTBで中宮温泉下道路脇まで移動しデポ。橋を渡ったあとは中宮温泉まで登り。下山後車で回収。
ホワイトロードの無料区間は7-19時のみ開放、それ以外はゲートが閉じている。ゲートが閉じている時間は、自転車も徒歩も原則禁止である。

装備

  • ベースレイヤー Rab pulse hoody
    軽くて通気性良くてよく乾く。定番になりそう。
  • パンツ Montura
    タイツのように薄くて必要なところが強靭な生地になっている。
  • ウィンドシェル BD alpine start hoody
    ほどよく防風、ほどよく保温、ほどよく強靭。Patagonia houdiniよりは破れそうになく、藪耐性が高い。。
  • フリース Norrona lofoten warm1
    ザック内で隙間を埋めている。明るい色なので見つけやすいのが利点。つまりそれ以上の特徴のない普通のフリース。色的に普段着にも使えない…
  • アウター 雨具はモンベルトレントフライヤー。就寝時に保温に用いた。
  • ザック Exped serac 45L
    防水ザック。マット外付け。ときにアイゼン外付け。
  • ブーツ モンベル 2800
    重い硬い。でも保温が雪上で助かる。
  • 寝具 SOL escape bivvyとsea to summit スパークSp1
    小屋内は夜でも6-7℃くらいだったと思うが、この軽量組み合わせでも暑いくらいだった。
  • マット Z lite sol、Klymit Inertia X Lite
    Inertiaはシュラフ内に入れて使うものだが、今回はシュラフの外、bivvyの中に使った。
  • ツェルト Oxtos 透湿防水ロングツェルト
    使わず。

エネルギー

行動食
1日目 : 水分1500ml、パン1
2日目 : 水分1500ml+コーラ500ml、パン2、ソーセージ

地図・標高

1日目

合計距離: 21069 m
最高点の標高: 1865 m
最低点の標高: 513 m
累積標高(上り): 2641 m
累積標高(下り): -1557 m
平均ペース: 11.75 km/h
総所要時間: 06:11:52
Download file: 20210605中宮-楽々前半.gpx

2日目

合計距離: 22350 m
最高点の標高: 2682 m
最低点の標高: 777 m
累積標高(上り): 1879 m
累積標高(下り): -2969 m
平均ペース: 3.01 km/h
総所要時間: 11:24:36
Download file: 20210606中宮-楽々後半.gpx

コースタイム

コースタイム

1日目 : 新岩間温泉0918 – 0949自転車デポ地0950 – 1008登山口 – 1120湯ノ谷の頭下クマ遭遇1133 – 1246シナノキ平避難小屋1301 – 1517水場1527 – 1530ゴマ平避難小屋

2日目 : ゴマ平避難小屋0419 – 0509三俣峠 – 0552間名古の頭 – 0658地獄覗0702 – 0737北弥陀が原 – 0838お花松原 – 0958大汝峰1016 – 1049御手水鉢 – 1115七倉山 – 1254小桜平避難小屋1328 – 1523楽々新道登山口 – 1544新岩間温泉

コース状況

登山口 − ゴマ平避難小屋 : 湯谷の頭の下(トチノキ坂)でクマに唸られた。前回もここだったような。時々雪が出てくるが、アイゼン不要な程度。すでに草刈り・枝打ち済み。北部白山管理人および作業を手伝ってくださる方々に感謝します。

シナノキ平避難小屋 : 入り口の下の土が削れて隙間がある。小動物なら入ってこれそう。宿泊場所というよりは避難場所。

ゴマ平避難小屋水場 : 最後の数mの笹薮が残っているが、水音で場所は分かるので突き進むのみ。大量に湧き出していて冷たくて美味しい。

ゴマ平避難小屋 : トイレにペーパーなし。持参のこと。

ゴマ平避難小屋 − 北弥陀ヶ原 : ところどころ残雪で覆われるが、ほぼ稜線通しなので特に困らない。間名古の頭の巻道は比較的着雪少なく助かった。同様に草刈り・枝打ちが済んでいる。せめてもと降りている枝をせっせと道外に放って歩いた。

間名古の頭 : 北面でピーク直下まで雪が繋がっていたので登り、最後の20mほどを藪こぎ。GPSで確認しつつ三角点を見つけた。かなりな急登で落ちたら登山道でバウンドして谷底へ…

北弥陀ヶ原 – 大汝峰 : 下りは全く雪なし。お花松原からはびっしりと雪あり。大汝東面の稜線に直接乗り上げた。登っても登っても近付かない…

大汝峰 – 七倉山 : ほとんど雪はない。七倉山下のトラバースは雪も緩み容易。途中ピーク方向に雪が繋がっていたので登ってみたが、途中からハイマツの海。GPSでピークを確認し、登山道に復帰した。

七倉山 -小桜平避難小屋 : 北面なのであちこちに雪が大量に残っている。登山道を見失うほどではない。岩間道との分岐は雪の中で、薬師山の登山道が正面に見えてそちらに行きたくなるが、左に大きく折れていくと小屋が見えてくる。小桜平の水は雪解け水でこんこんと流れていた。大丈夫だろうと思いつつ煮沸使用した。

小桜平 – 1600mほどまで : 意外と雪が残っていて度々登山道をロストする。今回で一番迷った箇所。基本的には稜線通しであるし、雪の切れ目を巡回しつつ眺めると道が見えてくる。

それ以後 : ひたすら道をたどるのみ。

ギャラリー

記録

6月5日(一日目)

早朝に職場で一仕事。その後移動して新岩間温泉に着くともう9時。今日は行けてもゴマ平+α。残雪上での幕営適地は限られているだろう。

まずはMTBで中宮温泉まで移動。ビジターセンターを過ぎて右折も急坂を漕ぐ気にはならないのですぐにデポ。2台先行者がデポしてあった。温泉の駐車場にも1台デポあり。
のんびりと林道を登り登山口に出た。橋は架かっていた。
一登りすると緩やかな部分が出てくるが、ここが暑い。汗だくになりながら頑張って稜線を巻いて向こう側に出ると涼しい。

新緑の木陰を愛でつつ進むとクマに唸られた。湯ノ谷の頭の下くらい。
一旦声をかけつつ後ずさりして、待つ。二度声をかけたが、うなり返された。会話が成立したのか⁉
さらに待つこと5分。声をかけると反応がないので、ゆっくり進んだ。もう居なくなったようだ。安堵。

トラバース気味の道を注意して進んでいく。多数のアップダウンがあるが、そんな道なのでしょうがない。
シナノキ平避難小屋で大休止。補給に勤める。水分消費が激しい。今日はゴマ平で汲めるからと1500しか持ってきていない。足りるか?
避難小屋を出てすぐのところでカタクリ群生地を横切った。これまでで最大の群生。昨年の大笠山直下を超えたな。
景色に優れている訳でもないので淡々と進み、幾多のアップダウンに耐えてゴマ平避難小屋に到着。

まだ2時半。もう2時間は進んでもいいだろう。間名古の頭のトラバースを超えるか超えないか、くらいか。その辺で雪がありそうな斜面を探して幕営するか留まるか?
とりあえず小屋に入らずに水を汲みに行った。
これが一仕事で、水の音はそこに聞こえるのに藪が阻んでいる。5mほどの藪こぎだったが水場にたどり着いた。汲む、飲む。美味い!
疲れた体に染み渡った。
ありったけのボトルに2.5L汲んだが、夕食後にもう1L汲んだ。
戻って小屋で補給をしたが、そこで足が前に出ない。明日は長いが今日はここまで。

寝床を整えて、5時過ぎには夕食を済ませた。
今回は軽量化の試みで、チタンの小カップ(400と600ml)にチタンアルコールストーブとエスビットの固形燃料ストーブとを持ってきてみた。
雪を溶かす可能性もあったので燃料は多めに持ってきたが、お湯だけで済む食事ならこれで十分。風が無いことが条件だが。
DoCoMoは外に出れば二本立ってしまい、業務連絡など少々。
ラジオを聞いて時間を潰し、6時過ぎから夕日の撮影タイムになった。
日が沈むと同時にもう就寝。

夜は6−7℃程度だったろうか。
今回の寝具は、SeaToSummitのSp1とSOL emergency bivy。前者は12℃が快適温度。上半身はベースレイヤーにフリースにBD alpine start hoody、下半身はMonturaのペラペラパンツにNorronaのフリース3/4パンツ。これで暑すぎるくらいだった。

爆睡。

6月6日(二日目)

3時起床。アンテナが立つのでRADIKOで放送を聞きながら朝食。薬師丸ひろ子特集だった。中学生の頃にコンサートに行ったことを思い出した。あぁ懐かしや。

今回は靴を4シーズン用にしてみたが、昨日一日でかかとに大分ダメージを受けた。硬すぎるのだな。雪面に蹴り込んで使うような場面が無くて常に足関節背屈が強制され続けると踵に負担がかかる。帰ったら右の踵に靴ずれができていた。失敗だ。軽量のトレランシューズを持ってくれば良かったな。
その代わり、雪面歩きでは防水は完璧で保温も完璧。良し悪しだ。

ゴマ平から稜線を乗越すまでに雪が出てきて何度か道に迷う。乗越してからはほとんど雪はなく、あっても登山道に並行にある感じ。最も通過を恐れていた間名古の頭のトラバース道もほとんど雪がなく普通に歩けた。
間名古の頭の直下に来て見上げると北斜面のピーク直下まで雪が繋がっている。自問する。もう踏むチャンスは無いかもしれない。行くしかないだろう。
アイゼンを装着して急斜面をジグを切って登りあげ、藪こぎ30mで三角点を見つけた。山名板は見当たらなかった。
トラバースを過ぎて振り返ると雪は付いていない。この時期に登るならこの北斜面しかないのだろう。次回は東側から… さていつになるのやら。

その後は小ピークを越えては下りを繰り返しつつ徐々に標高を上げる。時折地獄尾根を見て驚嘆する。向かって左には時折滑走したくなるようないい斜面が見えてくる。と言っても見える範囲だけの話で、その向こう側は大きく切れ落ちて進めない。
北弥陀ヶ原をすぎると大きく標高を落とす。この岩場はお気に入りの斜面。目の前に剣ヶ峰と大汝峰を大きく眺めながら歩ける。

お花松原に降り立つとあとはもう雪しかない。どこでも適当に歩きたいところを歩いて登れる。ただし落石注意。

以前に滑走したときのように、大汝峰の東尾根(崖マーク)に直接登りあげた。こうすると最後は眺望良く進める。難点は雪シワというかクラックというかクレバスというかが大きく口を開けているので怖い。ここもいつか崩れるのだと思うと歩いていいのか心配になる。
雪が切れたところでちょうどよい展望台。腰を下ろして大休止。ここまで持ち上げてきた赤キャップのコーラでブーストする。カフェイン効果補充です。
正規の登山道から一人登ってきて降りていった。翠ヶ池のほとりで一人休んでいる。御前峰には数人の人影が見える。ここまで人とは会わなかったが、さすがにこのあたりには人は居る。
補給後に大汝の拝殿でお参り、と思ったら中から一人出てきた。あーびっくり。
ただ家族のことを思いながら拝んだ。人事を尽くしたらあとは祈ることしかできない。自分ができることなんて本当にわずかだ。

今回のコース取りの前半は、北部白山管理人の永田さんのブログでおよそ状況は確認済だった。後半の楽々新道は情報がない。緊張して行こう。
大汝から見る限りは、七倉山のトラバースは短く見える。あれくらいなら慎重に行けば問題ないだろう。
お手水鉢を過ぎてアイゼンを装着してトラバースを越えた。次の雪の部分で、七倉山ピーク方面に雪が繋がっている。また自問する。大汝から見る限りピークに雪はなかったので藪こぎはあるだろうが、雪のおかげで少ないだろう。行くしかない。
ということでまたしても藪こぎ突入。今回は三角点はないし山頂表記もあるはずないので、GPSで位置を確認して登ったこととした。
反対側の最寄りの雪上に抜け出て写真を撮ろうと思ったら、無い!
あ、アイゼン装着時に置いたんだった!
ということで、せっかく七倉山経由でショートカット⁉したのに登山道を引き返してまた戻るという無駄な行動!
カメラはハイマツの中に埋もれていた。危ない危ない。

七倉山以後はアイゼンをつけるような雪面はなかったが、北面ゆえか時々大きな雪原が現れる。清浄ケ原と登山道の関係と雪の付き方に注意しながら歩いてみたが、中途半端に谷で隔てられている。
もっと雪の多い時期に下から上がってきて小屋起点に見に来てみたい。
薬師山が見えてくる斜面は大きく雪が繋がっていて分岐は雪の下。小屋は見えないが雪上を大きく左に折れていくとやがて見えてくる。
ここは一大斜面。
小屋起点で遊ぶにはもってこいだと思った。

水分も少なくなったので、小屋前で補給した。
こんな雪解け水は綺麗に違いないと思いつつ、通常は煮沸要の水なのでお湯を沸かしてコーヒーを飲んだ。残りはボトルに保存。冷水で顔を洗ってスッキリして最後の下りに向かう。

登山道に中途半端に雪が残っていて時折ロストするが、適当に復帰して下山。
長い長い下りの末、登山口に着いた。暑い。夏のようだ。

MTBを回収に行くと、昨日あった2台の自転車はまだあった。
今回の山行中、加賀禅分岐(七倉の辻)まで2つのま新しいアイゼン・ピッケルトレースが終始あった。これは自転車の持ち主に違いないと思っていたが、まだ降りてきていないのだろうか? それとも奥長倉でもう一泊?
どこかでお会いできるかと思っていたので残念だった。

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