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南アルプス北部周回百名山巡り -仙塩尾根北半分通過- その3 二日目 仙丈ヶ岳から仙塩尾根を経て両俣小屋テン泊

今回の夏休みは南アルプス北部周回百名山巡りってことで3泊4日で山行に行ってきた

 

準備編

1日目 北沢峠-甲斐駒ケ岳周回 長衛小屋テン泊

2日目 仙丈ヶ岳-仙塩尾根-両俣小屋テン泊

3日目 両俣小屋-三峰岳-間ノ岳-北岳山荘テン泊

4日目 北岳山荘-北岳-広河原山荘

反省編

 

2日目

朝は快晴。

4時に起床。朝からベーコン焼いたり贅沢。できるだけ生モノは食べてしまわないと。

準備が遅くなり5時15分出発。登山口は林道にでてすぐ。最寄りの案内を見て入る。

水が吹き出していてコップが設置してあったので一口いただく。冷たくてうまい。

登り始めると稜線には出ず、ずっと左にトラバースする感じだったので違う道かと思ったが、GPSさんは正しいと教えてくれる。こんな時にちゃんとコンパスを出さないとな。

しかし20数キロの装備は辛すぎる。ゆっくりコースタイムを基準に汗をかかないように登っていく。

そのうち稜線の北沢峠からの道と合流。二合目に相当するらしい。このあと人が増えて軽装の日帰り組にガンガン抜かれ、一人には縦走ですかぁ?と苦笑される始末。

3合目6時20分。4合目6時38分。

 

マルバダケブキの群生あり。

1時間ごとに休憩を入れて登る。

7時藪沢大滝ノ頭。

この手前で降りてきた年配の方とお話する。大滝の頭から馬の背へトラバースするか仙丈ヶ岳直下で仙丈小屋にトラバースするか状況を聞く。馬の背へは高度を下げないようではあるがやや遠回りっぽい。ということでこのまま稜線を上がることとした。

6合目あたりから森林限界。周囲が開ける。振り返ると昨日通った仙水峠や甲斐駒ケ岳。山梨側は雲海だ。左に目をやると鋸岳。

富士もちらり。

ハクサンフウロ発見。右はラショウモンカズラか。初見。

少し行けば小仙丈ヶ岳。8時17分〜37分。

 

仙丈ヶ岳は雄大です。これから歩く稜線がくっきり見える。三角点ではないけれどタッチ。

ここでまた苦笑された彼に追いつき(あんたそんなに軽装なのにゆっくりだな)、またどこまで行くんですか?と聞かれ、仙塩尾根へと答えるとまた苦笑しながら応対されてしまった。えぇえぇ通称バカ尾根ですからね、苦笑されてご尤もで御座います。しかも世の中ULなのに70Lザックにフル装備ですから。

登りの途中にヨツバシオガマ。ややお花小ぶり。

すでにチングルマも終わり。

9時12分仙丈小屋分岐。

ここにザックをデポって小屋まで走ってピストン。冷たい水を4L汲んできた。ついでに今回2度目のエイド使用、コカコーラをガブ飲み。オヤジに仙塩尾根に入るんだけどと話を振ると大丈夫だよーにわか雨に合うくらいじゃないの?とのこと。台風の行き先は朝確認した通り問題ないらしい。予定通り仙塩尾根に入ろう。もしも仙塩尾根でビバークなんてことになった場合、次の日の行動用もいるので水分合計6.5L、ついでにアルコール1Lの重装備。ツマミも大量にあり。まぁなんとかなるでしょ。雷だけがイヤ。

ザックデポまで戻って(この間のGPS記録なし)まずは仙丈ケ岳をやっつけよう。

9時41分再出発。

小仙丈カール越しのピークと見下ろす仙丈小屋。

もうすぐだぜー。

最後の少ピークをトラバースする手前で大仙丈カール方面をみやれば、この先の稜線が見える。

振り返れば甲斐駒ケ岳。そろそろガスで見えなくなりそう。

 

10時2分、何とかピークがガスに包まれる前に仙丈ヶ岳に着いたが周囲の眺望はなし。

イワギキョウを愛でていく。

気を取り直して大仙丈ケ岳方面に向かう。向かう道を確認。

意外と大仙丈ヶ岳の手前は急峻。

同じくして向かう大阪からの方あり。随分軽装だがテン泊だという。ツェルト系なのかな。今日は両俣小屋泊で明日は塩見岳を経由して下山するという。仙塩尾根踏破ですか。上回る方がいました。彼と前後しつつ進むが、こちらが大仙丈ケ岳で昼食にしたためその後は全く出会わず。

イブキジャコウソウ、イワギキョウ、ヨツバシオガマ・イワギキョウ・? 花が多くなります。

大仙丈ケ岳への登りはやや岩場の急登あり。注意しながら登った。

10時41分大仙丈ヶ岳。

ガスってて何も見えないぜ。

昼食を済ませ、下ると二重山稜地帯。わずかに残雪がある。

左にケルンがあり左に巻いて行くのが良いらしい。朝よりも重いザックをきしませつつアップダウンの多少ある尾根を淡々と進む。基本的には下り基調。

クルマユリにチングルマ。

まだまだ先は長いらしい。

そうこうしているうちに樹林帯に入る。

12時37分、苳の平ではマルバダケブキが群生していた。そういうことか。名前の通りか。

この先やや湿りを帯びた樹林帯を細かくアップダウン。眺望なく飽きてくる。寒くも熱くもなく快適ではあるのだが。

13時3分伊那荒倉岳。なんもねぇ眺望もねぇ。これで白山の室堂よりも標高が高いところとは思えない。

 

下ると高望池。13時13分。旧テン場。30張ほどのスペースはある。水場があるらしいが確認せず。先へ進む。

13時41分、2499m独標。

少し樹林が切れてまた岩場になった。ちょうどよい感じの岩の台があったので、そのうえで大休憩。試しに電源を入れてみると携帯電波がつながる。職場と自宅に電話して無事を告げておいた。残っていたチェリーとプチトマトを平らげて元気が出てきた。この当たりまでは曇り程度の天気だったが、徐々にガスは黒くなってきた。時間も時間なのでそろそろ降ってくるかも。ザックカバーをして傘を手の届く場所に準備しておく。

1時間ほどで横川岳。本日のラストピーク14時42分。ポツポツと降り始めた。

道は90度左に曲がるので注意。

傘をさして歩いていると明らかに負傷したと分かる30代と思しき男性が木の枝二本を杖にして足を引きずり歩いていた。声をかけると足首を捻ったという。歩けてはいるから骨傷はないだろう。両俣小屋に降りるというから、もうすぐだし荷物でも持とうかと声をかけたが丁寧にお断りされた。このペースだと後3-4時間はかかると思うが… 日が暮れるね。

先に行くと声をかけて歩き出すが、どうしたものかと悩む。

そうこうしているうちに20分ほどでようやく最低鞍部野呂川越。15時7分。

この先の急斜面を下るが、ぬかるんだ泥と木の根っこは危険この上なし。注意して下る。こんな急斜面、彼は降りられないぜ… ちょうど登ってくる人が居たので声をかけて小屋に声をかけて人を呼ぶから待ってる方がいいと伝えてもらうことにした。ところであなたはなぜこの時間に登るの?

聞いて見ると雨装備を試したい…もごもごとその先はよく聞こえない。要はどこかでビバークするということか。illegalだがそれ以上は聞かずに別れた。

そのまま雨具を使わずに傘を多用。それでも上半身は濡れてしまいウールのシャツは使えなくなった。

15時40分小屋到着。

小屋に付くころには本格的に降ってきた。急いで受付して先程の件を報告した。登って行く人のことは特に告げなかった。

今日はエイド購入なし。

雨の中で慌ててテント設営。

その後濡れた行動着を着替えて、小屋の屋根付き野外テーブルで冷えた体を温めるため熱いものを食した。同席した釣り客と少しお話しした。この小屋、釣り客に人気らしく、この日は25人ほどの客がいたそう。それも小屋から歩いてすぐ行ける範囲で釣るために。そしてみんながフライフィッシング。キャッチアンドリリースで遊漁料はバス代と同時に徴収されるのだそう。まぁバスで入って数時間は歩いてくる訳だから、本気の人達なのだろう。

戻ってシュラフにくるまると自然に落ちてしまい目が覚めると18時頃だった。何か食べておかないとーと夕食をいただいてまた睡眠。今日は心身ともに疲れたらしい。

テン場は林の中で涼しい。水は豊富、営業車は入れる場所なのでゴミは捨てられる。エスケープしようと思えば、林道を歩いて南アルプス林道まで数時間。良い立地だ。

雨は21時頃にはやんで静かになっていた。外に出ることなくそのまま朝まで篭った。

 

その4に続く

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