ここ数日、PCR検査数が減少しているから陽性患者数も少なくなっているんだ、と声高に叫んでいる人がいる。
中には陰謀論的な発言もあって怖い。考えすぎだろう。
かといって終息に向かっていると簡単に楽観視もできない。
PCR検査はcovid-19患者の「重症化」のスクリーニングではない。
重症化する症例を早期に見つけて治療することが現在の主目的になってきているし、CTは一度見たら忘れることのできない特徴的な所見なので現場ではCT撮影のほうが有用。
症状が軽微な状態では慌ててPCR検査をする必要はなく、しっかり自己隔離に努めて欲しい。
とはいえ、埼玉で自宅待機中に急性増悪したと思われる死亡症例もあった。大変気の毒だと思う。
重症化を予見できるような所見、検査結果が症例の蓄積によって明確になっていくことを期待する。
何でもかんでもPCR検査をするとどんな結果がでるか。
慶応大学が、入院予定・手術予定のcovid-19無症状の患者の中にPCR検査での陽性が約6%いたと発表した。
nは少ないし、入院予定とか手術予定の患者というバイアスがかかっているので、おそらく若年層はあまり入っていない。まだまだnを積み重ねてもらう必要がある。
これをそのまま単純に計算したら、都民1000万人とすると60万人が「現在ウイルスを保有している」ことになる。
既に感染し無症状のうちにウイルスが体内から消失した人も含めるとどれほどの方がすでに感染したことか。ぜひ同じ被検者の抗体検査のデータも出してほしいものだ。
例えばすでに50%が感染済みって結果がでたとすると未来は明るい。
昨日今日と気温が低かったためか別当出合も冠雪。
明るい日差しが差し込んで美しい。