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Exped Serac 45 M

ザックの防水カバーは面倒である。
最近はザックの底部に組み込まれているものが多いが、だとしてもカバーを付けたり外したり気にするのはめんどくさい。
なので、最近はザック内に大きめの防水パックを入れて、防水の必要なものを全部突っ込んで収納するようにしていた。その他は濡れてもいいもの(吸水しないもの)か個別に防水パックに入っているもの(電子機器・電池類など)だ。
だとしてもザックの生地が保水すれば重たくなり不都合だ。

いっそのこと防水ザックにしたら…

防水で、雪山に行けて、夏軽量テント泊もできて、クライミング系(沢も)にも対応できるようなザック。
選択肢は少ない。

いろいろ探し続け、OxtosでExped Black Iceを実際に確認した結果、ほぼ同じ機能のExped Serac 45に行き着いた。
日本で正式に売っている店はほぼない。山渓のネットショップで35Lは扱っていた。

似たような悩みを綴ったブログがある。
http://8mara.blog.fc2.com/blog-entry-1016.html
彼はSeracではなく、Black Iceを選択したらしい。

海外通販で関税料金も含めて24000円ほどで手に入れることができた。日本での購入の2/3ほど。

生地は意外と硬い。Expedのザックっていうとペラペラの防水パックにショルダーベルトが付いただけのイメージがあるがそうではない。
もともと本体がlow profileなデザインなので形が崩れることはなさそうだ。
入っている背面シートはそんなに固くはない。ウエストベルトはただのテープ状で必要最小限。引き寄せベルトも付いていない。
決して重量分散に優れたザックとは言えない。
クライミングが主な用途として作られているのでこんなもんだろう。

内部は白で視認しやすい。生地は少し光を通す。フロントポケットは内部に飛び出す感じになる。内部背面に小さなポケットがあるが、財布などが入る程度。ハイドレーションポケットはない。

ロールトップはかなり長いので奥底へのアクセスは悪い。
使用頻度の少ないものからどんどん放り込んで、側面のzipから普段使うものを取り出すというのがよい。
詰め込んで適当な高さまでロールトップを丸めて終わり。

ロールトップの締め方はいろんな方法があるので適宜工夫して。

フロントのポケットはアバランチギアを入れる想定のようだが、大きめのショベルは入らないかもしれない。自分の装備では、ショベル・プローブ・シールでいっぱいになった。出し入れはしにくい。
アバランチギアを入れるポケットは排水孔で外とつながっているザックが多いが、このザックは完全防水でシールされている。道具に着いた雪が溶けると中はビチョビチョになる。
装備の出し入れが多い山スキーで使うには無理がありそう。
夏山装備では、雨蓋に入れていた用具を入れておくちょうどよいスペース。

30Lくらいの荷物だとフロントポケットのすぐ上で畳むことになる。ちょっとずんぐりむっくり。

ロールトップを伸ばしてテント泊装備を追加。45Lくらいの量。

トップにも側面にも追加で荷物は付けられる。中身を出したところ。

ピッケルやストックの外付けは普通と同じ。
写真を撮影していて気がついたが、ピッケルなどを留めるゴムバンドが一つ(左側)が無くなっている!
使わなくなったザックから一つ拝借して取り付けた。

先日の池ノ平山山行で使ってみた。
登攀道具・ダブルロープ30mと3泊分の食料に軽量テント・宿泊装備は入り切らなかった。45Lならそんなもんだろう。
そこでロールトップの上に食料パックを積んでバンドで固定した。
帰りには食料が減ってすべてが収まった。
登攀関係の物品がなければ普通に3−4泊のテント泊は可能だろう。

クズバ山や奥三方山でも使ってみた。
日帰り用品の25Lから30Lくらいの荷物は隙間だらけでロールトップを最大限まで巻いて収まる。

防水は完璧。安心できる。
これで分かったのは、夏の一般登山道の山行は全て対応可能ということ。
登攀道具が付け加わっても快適装備を選択して絞れば問題なし。

これが冬装備になると厳しい。
テントは大きくなりシュラフは大きくなりマットも大きくなる。アバランチギアも増えるのでまず無理。日帰りしか出来ない。
70Lのモンベルのザックは引退させられないらしい。
一応山スキーにも対応する(シートラできる)のではあるが、アバランチギアの取り回しが悪いので出番はまずないだろう。
専用ザックがあるからそれでいい。

背負い心地はどうだろう。
ショルダーベルトにもウエストベルトにも体に引き寄せる機構はない。単純な構造。しかも背面に入っている板はペラペラ。
しかし意外にも15kgくらいであればどうということもなかった。
ショルダーベルトに幅があってホールドが良いからだろう。

ショルダーベルトもとてもシンプル。ポケットポーチをぶら下げようにも、引っ掛けるところもない。
結局、Paago worksのポーチ、SNAPをつけることにした。
水筒系はショルダーベルトにカラビナでぶら下げる運用でやってみることにした。
早速池平山で落としてしまったが…

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