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浄土小屋(富大小屋)-雷鳥沢野営場-奥大日岳-大日岳-称名川登山口

Nishidenさんに富大小屋泊まりでどこか行かないかとお誘いを受けた。

一日目は午後出発で小屋まで登るだけ。二日目に実際の行動の予定。

 

滑走重視なら御前谷・雄山谷-タンボ平・真砂沢・別山沢など選択肢は豊富。

行くなら滑ったことのない御前谷だろうか。行き着く先は黒部平なので帰りは観光客にまみれることになってしまう。うーん、いまいち。

御前谷下部の2000mくらいから左の鞍部に登り返して内蔵助谷に降りるルートも山スキー百山には紹介されているが、記録を見たことはない。

後からNishidenさんにこんなコースもあるみたいですねとお話したら、既知のようであった。しまった提案しておけば良かったか?

まぁ、仮に行ったとしても内蔵助平下はもう夏道だろうしダムまで苦労するのは目に見えていたか。

 

登山的なコースとしては下り基調ではあるが奥大日-大日縦走のコースが案にあった。

奥大日は夏に踏んでいるが、最高点には行っていない。三角点だけ。しかも最高の展望台なのにガスガスで数m先しか見えない状況だった。

大日には帰りに寄ろうと思っていたが、展望がないので意気消沈してそのまま下山してしまった。

やわやわ軍団の面々と初対面したときには残雪期に人津谷から大日岳を目指したが、これも早乙女岳で引き返したので大日まで届かなかった。

室堂乗越の稜線の向こう側(カガミ谷とか)を覗いてみたいこともあった。

ということで小屋-トラバースでキャンプ場横-新室堂乗越-奥大日-大日-大日平-称名川登山口のコースを希望した。

Nishidenさん撮影の写真いっぱいいただいてます。ありがとうございます。

一日目。

午前中はそれぞれ所用を済ませた。

14時前に立山駅集合。駐車場は最近位に空きが2つありお互いに駐車。近いのこれ重要です。楽ちん。

14時から公共機関を乗り継いで室堂が15時すぎくらい。登山届を出したが、ガイドさんに牛ノ首から下は大変だと思うよーと釘を刺された。

藪こぎは織り込み済みなので、お互い予定を変える気はなく、「まぁ何とかがんばりますわ」とお答えして離れた。

外で準備していても今から行動する人はほとんどいない。当たり前か。
室堂山に向かって登っていき浄土南峰を目指す。

浄土山へは南からが3度、北からが1度。どれも雪のある時のみ。無雪期に来ることはないだろうな。

雪は緩んでいたのでほとんどシールで登りあげて、ほんの数十mのみシートラ。

ピークでは南峰でも北峰でも雷鳥まつり。せっせと雪面の虫を食べていた。

小屋は先週に管理人が入ったので入り口の除雪は済んでいて楽をさせてもらった。

この日は夕日は見れそうになかったので、水を作って乾杯して食事したら外に出ることもなく就寝。

満月だったのは朝に気づいたが、深夜に外に出てみればよかった。

 

二日目。

朝4時過ぎに起きるが、周りはまだ薄くガス状態。満月が沈もうとしていた。まぁ曇りで予報通りくらいか。行動できそう。

やんわりと食事しパッキングし小屋を片付けて6時頃出発。気温は2-3度ほどだろうか。雪面はカチカチ。そらはさらに雲が少なくなっていい感じ。

北峰と南峰の間の谷を慎重に滑って高度を落として一ノ越下からずっとトラバース。適当に雷鳥沢側に寄るようにしていき稜線に登り上げるところを考える。

新室堂乗越がどこで室堂乗越がどこかは知らない(行ったことがない)のだが、雪庇の感じや斜度からこのあたりでしょう、というところを目指してトラバース気味に行くとそこは新室堂乗越あたりでした。

後ろに剱御前小屋。

ここまで登ってくると地獄谷がよく見えるようになる。なるほど地獄ですな。立山において閻魔様はどこに控えている設定になっているのだろう。

室堂乗越あたりでツボ足の方と同行となる。この方は2430mで引き返していった。剱岳のいい展望台でしたね。

2430mの基部まではシールで来たが、ここから先はアップダウンも多く斜度のきつい部分も多いのでシートラ。

奥大日まではトレースがばっちりあるので、大きな苦労はなく登れる。雪もずっとつながっていた。

特に問題となるような踏み抜きや穴・クラックはなく進んだ。

 

奥大日最高点を過ぎ奥大日三角点で大きく休止。ピーク前後は雪が切れていた。

剱岳バックに。
今日は晴れのピーク。360度の展望がいただけます。ゆっくり写真を撮影。

 

次は大日岳へ。

しばし夏道を下降するが兼用靴では注意。

すぐに雪が出てきて、ここから先はかなり古いトレースがうっすら見える程度の状態。少々細いところもあるので雪庇・踏み抜きに注意しながら進んだ。

こういうところも慣れてしまった。
最高点に登るくらいに気付いていたが、大日方面から6-7人のパーティーがこちらに向かっていた。

ちょうど彼らとは奥大日直下のなだらかな稜線でスライドした。ほんの数百mのみトレースを作ったのみ。後は彼らのトレースをありがたくいただくこととなった。

牛ノ首あたりの雪の状態を教えてもらった。どうもありがとうございました。

すれ違って間もなくして急激な下降。滑れば右へ落ちるか左へ落ちるかーという二者選択できる素敵な滑り台。

バックステップダブルウィペットも併用しながら慎重に降りた。

2410mからの鎖付きの壁が今回の核心部分だったろうか。

上部から双眼鏡で確認していたら、鎖のある夏道は途中まで登れそうだがその上は雪付きの急斜面。スライドした面々(先行パーティの後ろに男女二人組もいた)は左の斜面を巻いて来ていたようだった。回り込む先は双眼鏡では見えない。上からみて安全そうに見えるルートと下からのそれとは異なるだろうが、少なくとも降りてこれたのなら登れるだろう。降りるほうが恐怖感を覚えるのが普通だろうし。

ということで、現地にたどり着いてみて左のトレースを覗き込んでみると、左上にトラバースしつつトレースが続いている。ところどころ木や石が出ているので足がかりにはなるのかな。

ダブルウィペットで問題なく登ることができた。

この上でようやくスキーに換装。

七福園から中大日を右に巻くように進む。意外と斜度があって雪が緩みすぎていて流されそうになりながらだった。

七福園。

小屋を過ぎて大日岳へ。ピーク近くには降りてくる雷鳥さんが一羽。連れはいないのか? 独身か?

ピークにはすでに3-4人の先行者あり。称名川側から上ってきた方々らしい。

あれこれ情報交換、中には自分のヤマレコのハンドルネームをご存知の方もいた。恐れ多い。

特にNishidenさんと何度かあったことのあるという小矢部のオジサマ(1.5周りくらい上)の方とNishidenさんは会話がはずんでいた。

自転車トレランスピード登山に日帰り速攻山スキーという信条の方であった。自転車系のSugoiのかっぱを着てましたが、ほんとにすごい。

うーん、Nishidenさんといいこの方といい元気な先輩が多すぎる。本当に頭が下がります。

 

補給をしてさて滑走へ。

雪の状態はかなり期待できそう。

まずハイマツの中をくぐり抜ける。と、そこには大斜面が!!!

思わず止まることなく突っ込んで、「いいーっ!!」って昇天してしまいました。

Nishidenさんの撮影を忘れそうになったが、何とか一旦止まり(笑)、撮影モードへ。何やら小矢部のオジサマも撮影していますぞ。

Nishidenさんも気持ちよさそう。

最高のザラメ。そこそこ斜度はありますが、気にすることなくいけてしまうので突っ込みましょう(笑)。

そんな状態は夏道と合流するところまで続き、楽しんだ。その後は牛ノ首までずーっと縦溝横溝ぎったんばったん。

それでも斜度はそれなりにあって滑っていくのでほぼ自動運転。

台地末端でオジサマに状況を教えてもらいつつトレランシューズに換装。

夏道下山となった。

雪で滑ってザックのバックルが破損。すわシートラ不能か? と焦ったが、何とかして再び担いだ。

またスキーバンドを1本藪に持っていかれました。

モモちゃんみたいな横シートラ研究しようかな…

合計距離: 16370 m
最高点の標高: 2835 m
最低点の標高: 1039 m
累積標高(上り): 1024 m
累積標高(下り): -2818 m
平均ペース: 5.96 km/h
総所要時間: 08:12:27
Download file: _2019-05-19 140649.gpx

宿泊での追加装備は3シーズンシュラフ(モンベル#3)と火器とお泊りパック(歯ブラシ・トイレットペーパーなどなど)と下半身防寒具(ノローナ3/4フリースパンツ)

で2kg弱か。

食品は水お湯だけで何とかなるものだけで少なめに(余ったけど)、ビール350ml×2。

アバランチギアを一部外付けにして日帰り用のBDの40Lザックで何とかなった。これでテントとマットが増えると厳しい。

55-60Lくらいのテン泊・シートラに対応する冬用ザックはないだろうか?

背面アクセス可能で、しっかりしたスキーループがついていて、そこそこの容量。

やっぱりマムートのザック(45+7L)に戻るべきか? これでもテント泊には少し小さいんだよなぁ…

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