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すっきり納めきらずにスキーは終了 −摩利支天山・継子岳−

先週のこと。板納めをせねばなるまい。
白山は人が多そう、乗鞍も。コロナ対策的には立山のアルペンルートの公共交通機関に乗るわけにはいかない。ということで土曜は御嶽山に向かった。

移動距離的に、また直近の記録的に、チャオ御岳ゲレンデトップから取り付いて行くのが自分の実力的にも無理ないコースと思った。
4時過ぎにチャオ御岳のゲレンデボトムに到着した。薄暗い中しばし待ってコースからさらにその上の斜面を観察する。こんな時は双眼鏡が役に立つ。
ゲレンデはシートラ歩行のつもりだったので雪がないのは構わないのだが、ゲレンデトップから左の樹林を抜けて滑走斜面あたりをトラバースする部分にもう雪がない尾根が出てきている。
ザレた斜面を歩けばよいだけのことか? それとも登山道に忠実にトラバースするだけのことか?
しばし悩んだが、ソロで無理することもない。今シーズンのスキーは猫又谷撤退を以て終了でよいではないか。

そうと決まれば転戦先の選定。濁河温泉まで来るまで15分、迷うことはない。
すぐにゲレンデ奥の道路から濁河温泉に向かった。
この道、一昨年にも通ったがその時と比べてものすごくきれいになった。これも災害対策の結果なのだろうか。

市営駐車場に停めると、駐車している車は10台くらい。2名ほどがすぐに出発していき、2名ほどが準備している。
こちらはスキー道具からツボ足道具に入れ替えなどして準備に20分ほど。
良いか悪いか何とも言えないが、ビーコン・スコップ・プローブは持っていかなかった。
クロモリアイゼン・ピッケルは持っていく。ストックは夏用にバスケットをつけていく。ウィペットは使うところがないだろう。

スタートからジョーズ岩までは普通にほぼ夏道。徐々に雪が出てきて森林限界下100mくらいからずっとつながった。

樹林内はまだ気温が低くあまり踏み抜くことはなかった。
森林限界付近でアイゼンを装着しピッケルを手にしていく。
が、日が上がり樹林がないとすぐに雪が緩んできてしまい、踏み抜きまくり。
先行者はまだ固い時間に通過したのか、アイゼンの刃の跡しかない。うーん、悔しい。

トラバース中。摩利支天が見えてきた。

五ノ池小屋につくとスタッフがテラスの整備をしていた。
挨拶だけして通過。アイゼンで装備品などを傷つけないように、地面を傷めないように雪を選んでいく。

分岐で休憩。しっかり補給した。
この頃には快晴の日差しでものすごく暑くてサングラス下でも目がつらい。

さて摩利支天山へ。
乗越までの斜面は一部岩とのミックスになるグサグサ雪。しっかり踏み抜きながら(笑)登る。

剣ヶ峰が見える。ここは立ち入り禁止。

その先の稜線は雪がきれたりするが、気をつけてアイゼンのまま進んだ。
一人とスライド。気づくと後ろに一人出現。東側から来たようだ。
ピークには先行者一名あり。挨拶のみ。ディスタンスはここでも必要だろう。

乗越を振り返る。
証拠写真
次に向かうのは左奥の継子岳

周囲の撮影をして、すぐに引き返す。
乗越したで雷鳥がいたが、今日は撮影に適した機材でもないので1−2枚撮影してすぐに飛騨頂上へ向かう。
飛騨頂上にも雷鳥がいた。同じく1−2枚撮影して終了。
どちらもオス単独だった。

テラス作成中の小屋

継子岳へは登山道よりも四ノ池寄りを歩き、下降点をさぐるが、平坦地近くの鞍部まで降りれそうなところはない。

ここは降りられない。
鞍部からピークを眺める。

その先は、まっすぐピークに向いたいところだが、雪がつながっていない。少し左手の針地獄のような岩場あたりで稜線に乗り上げて、以後は夏道通り。ここでアイゼンを外しストックに換装した。

首なしっすか…

継子岳のピークでゆっくり腰をおろして休憩。誰も来ないが、昨日か今朝早くだろうと思われるトレースはあった。
滑走する場合に飛び込む斜面を観察しにいった。

あぁ滑りたい。

ルンゼの先にかなり下まで雪はつながっているようだ。登山道から上がれば滑れたのだろう。勇気のない自分を悔やむが、それもまた自分。また来年来ればいいさ。

剣が峰を振り返る。
似たようなアングル。

道を引き返し、朝登ってきた森林限界あたりを覗き込む。ところどころ岩やハイマツが顔をだしているが、雪はつながっている。雪の状態的にも雪崩れるとは思えないし滑落しそうにもない。
下を歩いている後続に気を遣いつつ、まっすぐに降りた。

右下が登山口。登山道は下をトラバースしている。

雪の上はグサグサだが、気にせず足を置けるのでどんどん進む。
雪のない道の方が歩きにくいくらいだ。
あっという間に下山して車へ。
もう暑くて夏みたい。下界は30℃を超えていたらしい。さもありあん。

帰りにチャオゲレンデボトムからパチリ。登山道から行けば行けたかな…

温泉に入って帰りたいところだが、コロナ対策的には叶わない。
汗を拭いて着替えて、まっすぐ自宅に帰った。

帰ってから、冬装備をほぼすべて片付けた。残雪用のアイゼン・チェーンスパイクを残したくらいだ。
スキー板はどうしよう。エッジの傷んだものだけメンテナンスに出すことにして、残りは自分でワックスだけ厚めにかけて保管することにしよう。
シールは先日きれいにしたばかりなので、整備は不要。冷蔵庫に入れた。

何だかスッキリ板納めができなかったが、昨年よりはまし。
全く山行の幅は広がらなかったが、短太板でいろいろ楽しめたではないか。

合計距離: 12301 m
最高点の標高: 2954 m
最低点の標高: 1779 m
累積標高(上り): 1444 m
累積標高(下り): -1451 m
平均ペース: 2.30 km/h
総所要時間: 07:28:17
Download file: 20210515継子岳摩利支天山.gpx

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